「青い日々」

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【スポーツ】マルコスジュニオールに思う、仕事で大切なこと


昨日、横浜Fマリノスガンバ大阪の試合を見に日産スタジアムまで行ってきました。19:30開始のナイトゲーム、夏らしく「トリコロール・スプラッシュ」なる水がぶわっと吹き出る演出が実施され、思いのほか楽しんでしまいました。私は2階席の前の方だったのですが結構濡れたんですよね、50にもなるおっさんが「ひゃー冷たいー」なんて言っちゃいました。でもこれ、1階席にいた人は相当濡れたんじゃないでしょうか。

さて、この試合の前日、マルコスジュニオール選手が広島に完全移籍することが発表されました。マルコス選手は2019年にチームに加入し、その年の得点王、そして何と言っても15年ぶりにマリノスに優勝をもたらしたブラジリアンです。ドラゴンボールを愛し、ゴールを決めた時のかめはめ波ポーズでもおなじみです。

チームを離れてしまうのは残念なのですが、そんな予感もしていました。最近は後半途中からの出場がほとんどでしたし、何より、マルコス選手のプレイスタイルが今のマリノスの戦術にあわなくなってきたように感じていました。テクニックに優れるマルコス選手ですが、今のマリノスに求められる強度が足りず、最近はファールで無くても倒されるシーンがよく見受けられました。

そんなマルコス選手ですが、これまでの外国籍選手と少し違う面がありました。うまく言えないのですが、チームに対する忠誠心、これが飛びぬけて高かった選手だったと思います。マルコス選手はベンチから外れても後半わずかの途中出場であっても、決して腐ることなく全力でプレーをしました。それだけではなく、スタメンを争うライバル選手であっても全力で応援し、チームの勝利に常にこだわって取り組んでいたのです。

これって当り前のようで難しいことだと思います。仕事だってそうですよね、同期や同僚の成果を素直に喜ぶことができていますか?ココロのどこかで相手の失敗を望んでいる自分がいたりしないでしょうか。私も自信がありません。

マルコス選手のこの姿勢は、当然ながらチーム全体の雰囲気を変えていきました。特に同じ外国籍選手たちには大きな影響を与えていると思います。助っ人と呼ばれチヤホヤされがちな外国籍選手であっても、誰も手を抜かないしサボらない。こんな姿勢が、誰が出てもFマリノス、近年のチーム作りに大きく影響してきたと思います。

最近、企業ではジョブ型という雇用形態が流行っていますが、マリノスのチームスタイルも同様と思います。戦略・戦術を定め、そこに必要な役割に適したメンバーをそのポジションに採用する、それがジョブ型です。マリノスで言えば、アタッキングフットボールという戦術に合わせて各ポジションに最適な選手を採用しています。このようなマネジメントスタイルにおいては、戦略・戦術が大事で、それが誤っているとどんなに優秀なメンバーを採用しても成果は出ません。

でもそれ以上に重要なのが、チームの意思や目的達成に向けた志ではないでしょうか。それが無ければ、どんなに優れた戦略・戦術であっても人がついてきません。結局はスポーツであっても、仕事であっても人が行うこと、そこにココロ震わせるものが無ければ人が持ってる力は発揮できないということだと思います。

この様な中にあって、マルコス選手みたいな役割は重要です。自ら率先して手本を見せる、何が大事なことなのか大切なことなのか、それを行動でわからせる。いまどきの組織において必要なものを示してくれたような気がします。それが日本人選手ではなく、外国籍選手だったというところも面白いなと思います。

ということでマルコス選手、いままで楽しいサッカーを見せてくれてありがとうございました。まだまだ、活躍できると思いますし、広島で新たなマルコスジュニオールを作り上げることを期待しています!来年の広島の新スタジアム、見に行きますからね!!