「青い日々」

多幸感あふれる、幸せな生活

お多幸な音楽 〜小沢健二 底なしの多幸感〜

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昔「life」というアルバムを良く聞いていた。なんでか最近また小沢健二さんの歌を聞くようになった。思えば、これまでもなんかの節目には小沢健二をよく聞いていたことを思い出す。ある時期は「それはちょっと」や「天使たちのシーン」なんかばっかり聞いていたときもあった。僕自身の心がそういう曲を求めていたんだろうな、大切な人との出会いや別れ。

 

最近はアルバム「刹那」をよく聞いてる。前にも書いたんだけど、「強い気持ち・強い愛」について「何だこの底なしの多幸感は」とコメントした人がいた。本当にその通りだと感じちゃった、激しく同意する。

 

ホント何なんだろうねこの多幸感、自分のために歌いながら、人をこのような幸せな気持ちにするって本当スゴイことだよね。小沢健二さんはなんか歌っているって感じがしないんだよね、語っている、それも本当の本物の言葉で語っている。幸せな人が幸せな言葉で語っている、だから聞いている方にもソレが伝わり幸せになる、そんな気がする。

 

ここが岡村靖幸さんとの違いだね。僕は岡村靖幸も大好きなんだけど岡村ちゃんは本当のことを歌っていない、自分を表現するために自分の心の奥底にあるものを一生懸命に造り出して言葉にして歌ってる、それが健気でカッコいい不思議な人なんだけどね。

 

小沢健二は詩人なんだ。そして幸せな言葉をグリグリとそして僕たちを高揚させるようなリズムで畳み掛けてくる。これってなんかに似ているなと思ったら、そう「賛美歌」。幸せな自分が幸せであれと、そしてソレを聞くみんなが幸せになれるようにと歌っている。自分のためでありながら人のために。ソレが僕らに底なしの多幸感を感じさせる所以だと思う。

 

「さよならなんて云えないよ」

 

僕はこの歌には世界のすべてがあると思っている。「あーおーい、空がかがーやく、太陽ーと海のあーいだ」いきなりこの世のすべてを歌い出し、「オッケーよ」とそれについて人々が思い感じる気持ち、強がりや不安なんかも含めて全てを肯定しちゃう。それを幸せな言葉で語りかけてくる。このフレーズだけでこの歌の全てが伝わってくる。

 

そのあとも「光る海が見えてくる、僕は思う、この瞬間は続くと、いつまでもー」と今の大切さ永遠さを歌いながら、「本当はわかってるー、2度と戻らない美しい日にいるとー」とこの世の摂理を教えてくれている。しかも「くだらないことばっかみんな喋り合う」日常の中でそれが繰り返されている健気な僕らを認めてくれる。

 

これらがすべて「美しく」、そして「優しい」言葉で紡ぎ出されていく。それも僕らの心に響き渡るリズムに載せて。ホントスゴイ曲だと思います。「くだらないことばっかりみんあ喋り合う日常」、実はこれが人生なんですよね。一度ライブで聞いてみたいものです。

 

「強い気持ち・強い愛」

 

「こ・こ・ろをギュッとつなーぐー」「いーまの、この気持ー、ほんとだーよねー」こんな歌詞をこんなにさらっと歌っていいの?僕の大好きなBillyJoelの「Just the way you are」に通じる言葉だけど、あっけらかんと歌う小沢健二さんに驚愕です。

 

他にも「痛快ウキウキ通り」、「喜びーをほっかの誰かと、わかりあうー」なんて人間の本質をサラッと歌っちゃうし、どうなってんだろね、この人。昔は渋谷の王子様とか言われてたけど、とんでもないよね、現代の神様でありお釈迦様ですよね。ラブソングを歌っているようでこの世を歌っている、こんな人を恋人にしたら偉いことになる、ホントそう思います。

 

そういえば、昔「life」を聞いていた頃って、心が少し不安定なときで、お医者さんに行ったら「空間恐怖症」と言われた。新幹線や飛行機なんかの狭くて自分の力では自由になれない空間にいると、居ても立ってもいられない気持ちになっちゃうときがあったんだよね、体が震えて発狂しそうになっちゃう。そんなときに決まって聞いていたのがこのアルバム、いつもDiskmanにCD入れて持ち歩いていた。なぜだか自然と心が落ち着いた。全然意識していなかったけど、そういうことなんだね。多幸感という力を与えてもらっていたんだ。ありがとうございます。

 

さっき小沢健二は詩人だと言ったけど、神様であり、お釈迦様であり、実はお医者さんなのかもしれない、それとももしかしたら哲学者なのかもしれないし、科学者なのかもしれないし、本当はただの歌手なのかもしれない、実は単なるその辺の兄ちゃんなのかもしれない、それでも、こういう人は何でもいいから自分が思ったことをやり続けてほしい、相手にどう思われるか感じられるかなんて考えないでいいから。存在自体がきっと世のため人のためになるんだろうね、スゴイや。ホントにそう思います。

 

 「草むらの中」

 

  いつもの道に

  いつもの猫がいる

 

  その猫は

  いつもの茂みに入っていく

 

  道の脇の草むら

  ぽっかり空いた穴

 

  その猫は

  するっと入っていく

 

  僕は思い切って

  その穴に入ってみた

 

  草むらの中は

  猫の住処

 

  じゃなくて

  見たことのない

 

  世界

  知らないのは僕だけ

 

  気がついたら

  ベンチの上に座っていた

 

  膝の上にはさっきの猫

  僕を見て笑ってる

 

  だから

  僕も笑ってみた