「青い日々」

50歳からの多幸感あふれる、幸せな生活

精子バンクで自分の子供が97人


先日、精子バンクに精子を提供し、自分の子供が97人もいることが分かった人のニュースを見た。その内容は、ビジネスとしての精子バンクの存在に警鐘を鳴らすものだったが、正直なところ、僕はちょっとうらやましいと思ってしまった。

自分も同じようになんてさらさら思わないが、純粋に自分の子供がそんなにんたくさんいたら嬉しいだろうなと思ってしまったのだ。

生き物の目的は子孫を残すこと。これは子を残さない(残せない)人を否定しているのでも何でもなく、自然の摂理であることは間違いない。動物だけでなく植物も同じ。

春になるときれいな花が咲くのだって虫などを介して受粉するためだし、最近あちこちで出没しているクマだって子熊と一緒の時は凶暴になる。自分の子供を守るため、自分の子孫を残すための行動が、脳みそに刷り込まれているのだろう。

オスだけでもメスだけでも子供は作れない、好きな人と巡り会い、子供を作るのは大変なことだし、育てるのはそれ以上に大変だ。それが精子を提供するだけで、なんと97人、それも多種多様な相手との間に子供ができてしまい、相手に任せておけば育ててくれるのだから驚きだ。ある意味、複製物をつくるだけのクローン以上の衝撃だと思う。

精子バンクに提供された精子は受け取る女性が選べるらしい。楽器が弾ける人、いい大学を出ている人、身長の高い人、そんな人の精子が選ばれる。

昔から英雄色を好むと言うけれど、これだって自分の子孫をたくさん残したいという思いが背景にあると思う。力に物を言わせて男性が女性を選んでいたわけだ。それが逆に女性も男性を選べる時代になっている。

しかも、相手に対する感情も行為も不要で、自分の子孫が残せてしまう。。。

少しでも優秀で強い遺伝子を持った自分の子孫を残したい、これは誰もが思うところ。どっかの国の偉い人や独裁者が同じことを思っても不思議ではない。男性でも女性でも同じ、そんな輩がいつ出てこないとも限らない。

考えてみれば、植物だってそれこそ食用の動物だって、品種改良が当たり前になっている。少しでも価値の高いもの、そして手間のかからないものが人為的に作られている。それが人間の世界でも行われようとしている。

ちょっと考えればわかることだが、その次には選定作業が行われるはずだ。要はランク付けね。選ばれるもの、選ばれないものに分かれて格付けされる。自分の意志や努力とは無関係に決められる。そんな時代がやってくるかもしれない。

昭和な時代は三高(高学歴、高身長、高収入)を求める女性なんて言われていたけど可愛いものだよね。自分のアクションで相手を捕まえ、自分の未来を築こうとしているのだから真っ当だ。

いまは科学の力で色んなことができるようになっちゃった。それに気づいている人、まだ気づいていない人がいる。だからこんな時こそ気をつけなきゃいけない。世の中、行きつくとこまで行っちゃってるんだから。最近そんなことを思う。