「青い日々」

多幸感あふれる、幸せな生活

人生のご褒美

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セミが最後の力を振り絞って鳴いている。
少しおセンチな秋の始まり。

 


セミは6~7年もの間、幼虫として地中で暮らす。
成虫となり、僕らが普段見かけるセミの姿になって夏を謳歌する。
その間、わずか一週間。

 


最近では一か月くらい生きるのではといわれているそうだけど、それにしても一瞬だ。
この一瞬のためにセミは長い期間を地中で過ごす。

 


ということはセミ本来の姿は、僕らが知っているあのセミの姿ではないということだ。
よく見かける抜け殻、あれに本体が入っていた頃が本来のセミの姿。

 


成虫のセミ、わずか一週間の命。
これって人生最後のご褒美なのかしら。
ずっと土の中で耐えてきたんだ、最後くらい自由に空を飛び回っておいで。
そんな神様の思し召し。

 


実際は、交尾して子孫を残すための手段、だから相手を求めてセミは鳴く。
ただ気持ちよく鳴いているわけではない。
それでも土の中で一生を終わらす生き物だっている。
なぜセミは、最後の最後に大空を飛び回る権利を得たのだろうか。
やっぱりご褒美なのかな?

 


僕ら人間も死ぬ直前にご褒美を与えてくれるとしたらどうするだろう。
背中から羽が出てきて空を飛ぶことができたり。
おじいさんの殻を破って、スーパーサイヤ人みたいな新しい自分に生まれ変わったり。
3つだけ望みをかなえてもらえる権利をもらえたり。
その期間は一週間。

 


あー、うちのじいちゃん、成人になっちゃったよ。願い事、叶えてもらわなきゃ。
なんてことが小学生の当り前の会話になったりして。
きっとその一週間は、盛大なパーティーが繰り広げられるのだろう。
葬式に代わる本当の成人式だ。

 


人生最後のご褒美。
自分だったら何を望むだろう。

 


バカなこと考えてんじゃないよ、こっちは一生懸命生き抜いてるんだ。
お前の人生は暇つぶしかい?
セミの声が聞こえてくる。

 


まずはビールでも飲もうか。