「青い日々」

50歳からの多幸感あふれる、幸せな生活

いつかはクラウン 〜次はgoogleの無人運転?〜

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「うちのクルマはずっとトヨタ、〇〇トヨタの△△さんから車を買っている」そんな話をかつてはよく聞いた。人と人との縁、紹介されたり/してみたり、いつのまにやら家族ぐるみでお付き合い、もちろん他社のクルマになんて裏切れない。なんとも昭和な感じです。

 

いまでも、こんなビジネスはたくさん残っている。モノじゃなくヒトを買う、バカにしているわけではありません、そういう世界があってもいいと思ってます。相手を信じて、相手の人柄に惚れて、その相手が進めるものを購入する、それで間違いないものを手にい入れて満足感を得るわけです。

 

だから、食料品やら日用品、仕事道具やコモディティなモノだったら、そのような信頼関係の中で取引できることが望ましい。汎用品であったとしても、モノの「価値」や「品質」は「コスト」だけじゃないんだぞと言うことです。だから商売が成立する。サザエさんに出てくる三河屋さんもそうですね(今ではほとんど見かけません)。

 

問題なのは既得権益にあぐらをかいてビジネスをしている人達です。特定の人達で特定のマーケットを牛耳り、特定の人達だけで利益を享受する人達、テレビでもよくやってますよね、小さな町のお店が年商〇〇千万なんてね。なんで今どきこんなことが成立するのか不思議に思いますが、世の中そんなに甘くはないので、こういう人達は時間とともに淘汰されていくんだと思います。もちろん、自分の努力で変えていくこともできるはず。

 

信頼関係の中で、代々トヨタの車に乗り続ける人、幸せなことなのかもしれませんが、僕にとっては信じられないことです。僕にとってクルマは嗜好品であって日用品ではないから。まあ、これって考え方の違いなんでしょうね。人によってクルマは単に移動の手段、高価な日用品なんでしょう。あとは見栄と値段しだい。

 

いまでこそ、レクサス様が君臨していますが、トヨタの最高峰モデルといえばクラウン、「いつかはクラウン」というキャッチコピーが有名です。僕はタイムリーには知りませんが、その頃のクルマの価値観、ヒエラルキーを端的に表している名文句だと思います。

 

そんなクラウンに乗り継いでいると思わしきご夫妻を今でも見かけます、流石にレースのシートカバーはなくなりましたが、クルマ自体への興味はあまりないのでしょう、ゴルフクラブが4セット積めて、見栄えが良ければいい、そんな感じです。〇〇トヨタの△△さんから、そろそろ車検の時期ですよ、買い替えたほうがお得ですよ、最新のクルマはシートヒーターも付いてるんですよ、みたいな甘い囁きに、そうか、もうそんな時期か、とかなんとか言って買い換えるんでしょうね、ある意味うらやましい限りです。

 

でも残念ながら、そういう人達も絶滅危惧種に近づいています、それに自動運転が普及したしたら、まっさきにこういう人達がターゲットになるでしょう、googleの自動運転車とかに乗り換えられちゃう、だってそういう人達にとっては移動手段の道具として何を選ぶかってことであって、クルマを選ぶ話じゃなくなっちゃうんだから。トヨタも死活問題だと思います。

 

それをわかってかどうかは知りませんが、さすが天下のトヨタさん、やりました!新型クラウン、正直ビックリ、このデザインって素晴らしくない?ハッキリ言ってカッコいいです。だっていつかはクラウンに乗る人達って基本保守的だと思うんですよ、これまでのクラウンの世界の中で暮らしたい人達。それをトヨタ自身がぶち壊しちゃった。

 

でもこれって、いつかはクラウンの人達を切り捨てたわけではないと思います、トヨタはいつかはクラウンの人達を変えてしまおうとしたのです。クルマは嗜好品、カッコが大事、そしてトヨタじゃなきゃダメなんだと意識転換させようとしてる。それがこの新型クラウンなんだと理解します、恐るべしトヨタ。いままでのビジネスモデルにあぐらをかこうなんて一ミリも思っていない、自分たちが変わることでお客も変える、さらにはマーケット自体も変えてしまおうと思っている。いつまでも既存の人達を相手にしている三河トヨタじゃねえぞ、欧米の自動車メーカーになんて負けない、ましてやgoogleになんかにゃ絶対に負けないぞという意思表示ではないでしょうか。

 

新型クラウンは「いつかは」クラウンじゃなくて、「今でしょ」クラウンです。こんな大企業でも自らを変えようとしているんだと思うと元気が出ます。僕ら消費者だって負けないぞって思うし、小さなことでもいいから、少しでもこれまでの自分を変えていける自分になりたいとあらためて思います。そんなことに気づかせてくれたトヨタさん、ありがとうございます。そして、やっぱりクルマはFun to Drive、自動運転なんかに負けちゃダメだよね!そして僕らもね、頑張りましょー。