水戸一泊旅行の二日目、この旅には目的があった。
鹿島スタジアム、一度行って見たいと思っていた。
ごひいきチームの横浜Fマリノス、初めてのアウェー観戦。
試合開始は15時、それまで何をしようか。
特に当てもなかったので、道の駅かつらという場所に向かった。
以前、訪れたことがある川沿いの道の駅。
河原でキャンプをする人や、水遊びをする子供たち。
田舎ならでは(失礼)の牧歌的な風景が心地良い。
この場所にはまだ桜が咲いていた。
散り始め、風に吹かれて桜の花びらが舞っている。
まだ朝の9時半、しばらくボーっと舞い散る桜の花びらを見る。
風が吹くと花びらがハラハラと僕を包み込む。
何やら特別な光景、このまま何処かに連れてかれちゃいそう(乙女)。
道の駅にサンドイッチとコーヒを買いに行く。
サンドイッチにはなぜか唐揚げが2つ付いている。
コーヒーはサザコーヒーといった、こちらでは有名なようだ。
さっきの場所に戻り、コーヒーを飲む。
旨い。。。薄い感じなのに味が濃い、酸味もあり僕の好きな味。
思わずお代りをしてしまう。
サンドイッチも美味しかった、もちろん唐揚げも。
このサザコーヒー、茨城発祥のコーヒー屋さんらしい。
後で調べると二子玉川にも店がある、後日、行ってみた。
その場で飲むこともできるのだが、豆の販売がメインらしい。
一杯どりという、ドリップタイプのものも売っている。
見ると値段がおかしい、なんと二万円もするものがあった。
いっぱいじゃなくて一杯、コーヒー一杯分。
うちは豆をオークションでも仕入れてるんです、店のお兄さんが言っていた。
何ごとにもこだわりの世界はあるものだ。
道の駅で飲んだサザコーヒーは一杯200円、何が違うのだろう。
桜の花びらが舞い散る中で飲むコーヒーは最高だった。
一杯二万円のコーヒーだったら、また違う世界が見えるのだろうか。
そうかもしれない。
でも、食事はそれを食す環境やその時の自分の感情に大きく左右される。
美味しいものは、美味しく食べることで美味しくなる、そう思う。
美味しかった食べ物の記憶。
その食べ物が単に美味しかっただけではなかったことを思い出す。
あの名店の何が美味しい、これが美味しい。
あそこで食べた、ここでも食べた。
それだけじゃない、もっと大事にしなきゃいけないことがある。
最高の場所で最高の時間、
そこで飲む200円のサザコーヒーが僕を最高の気持ちにさせてくれる。
気がつくと時計の針が12時半をさしている。
急がないと試合開始に間に合わない。
偕楽園やおさかな市場、どこに行こうか考えていたが、それどころじゃない。
でも、こんな旅もあっていい、気持ちのいい時間。
焦る必要なんて何にもない。
初めて訪れた鹿島スタジアムは最高だった。
マリノスは3-0で勝利、鹿島で勝つのは10年ぶりらしい。
夜遅く家に帰る、慌ただしい土日、それでも何やら充実感。
何ごともやってみるもんだ、そう思う、疲れたー。