最近、酒の量が増えている。
遅くとも夕方の6時には仕事を終える。
テレワークが日常となったから、1時間半の通勤タイムが不要になった。
夕食までの一時間、ひとり気ままに酒を飲む。
まずはビール。
つまみは冷凍の枝豆をレンジでチンしたもの。
足りなければ一口サイズのベビースター。
僕は手が汚れる食べ物は嫌いだ。
そのあとワインをチビチビ飲む。
妻がどこかで買ってくる安いワイン。
暑い日は氷を入れて飲むこともある。
かち割ワイン、意外と飲みやすい、何より飲み過ぎなくていい。
スパークリングワインを飲む時もある。
ちょっとココロに余裕がある時。
シュワシュワとした泡を部屋の照明に透かしながら飲む。
夏であればまだ残る陽に透かして見る、最高だ。
最近は日本酒も飲む。
元々酒は強い方ではないから、日本酒は避けてきた。
それでも最近は旨いと思うようになり、よく飲む
ワインより複雑に整えられたその味。
歳と共に味覚は変わるのだろうか、それとも鈍感になり新たな刺激を求めだすのだろうか。
酒屋であれやこれやと酒を選ぶのは楽しい。
最近飲んでうまかったのは「山本」という山形の地酒。
限定の生酒だったが、透明な飲み心地のその酒は新鮮だった。
きれいな飲み心地の中に日本酒の香りがうまく溶け込んでいる。
強い酒が苦手な僕にはあっていた。
こうやって自分に合う酒を探し、晩酌する時間は何ごとにも代えがたい。
ちなみに僕は「限定品」に弱い。
ついつい早く買わなきゃ、いま買わなきゃ、そう思ってしまう。
まったくお安い性格だ、我ながらそう思う。
だから僕は騙されやすいのだろう、どうでもいいこと。
こうして今日も酒を飲む。
僕にとって酒を飲む時間まで、単なる暇つぶしでしかない。
仕事でもプライベートでも一緒。
早く夕方がやってこないかな。
そんな毎日、そんな人生を送っている。
誰かが言ってたっけ、人生は暇つぶし。
案外悪くないな、そんなこと思うのは歳をとったからだろうか。
羨ましいだろ。
誰に言うでもなく、ひとり呟いてみる。