「青い日々」

50歳からの多幸感あふれる、幸せな生活

シウマイ弁当はすべての組織が目指すあるべき姿

交通, 鉄道, 電車, 駅, ホーム, 旅行, 日本, 自然, 風景

 

駅弁だ好きだ。

 

昔から仕事で出張すると駅弁を食べるのが楽しみだった。僕は飛行機が苦手なので、なるべく電車を利用する、コスト・イズ・マネー、効率最優先の人間には考えられないお気楽なサラリーマンです。

 

そのために朝早く出発したり、家に帰るのが夜遅くなってもしょうがない。逆に電車の中の一人っきりの時間は、家でトイレに入っている時間のようで心地よい。僕だけの空間、僕だけの時間だ。

 

それに新幹線や、特急列車で食べる駅弁は趣があって好きだ。幕の内よりもお肉や何やらの特徴がある駅弁の方が僕は好み。

 

あの蓋を開ける瞬間の高揚感、窓の外には見知らぬ景色が広がっている、天然のスクリーン。スマホやテレビなんかを見ているより、よっぽど貴重な瞬間だ。

 

お弁当の具材で苦手なものもある。結構な確率で入っている殻付きのエビ、好き嫌いという話ではなく、手を汚して殻をむかなければならないのが納得いかない。

 

そんなこんなで色んな駅弁を食べましたけど、一番おいしいなーと思う駅弁はこれです。

 

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みんなご存じ、崎陽軒様の「シウマイ弁当」。

 

地元横浜の駅弁なので、珍しくとも何ともない。近くに工場もあるし、近所の駅の売店でも売っている。子供のころは、夕飯を作るのが面倒くさくなった母が買ってきて、家で食べることもよくあった。

 

そんな定番の駅弁、単なるフツーの駅弁そんな印象。それだから、各地に出かけた際には色とりどり、たくさんの種類の駅弁に目移りしながら、選ぶのが楽しかった。

 

でもね、最近わかったんです。色んな駅弁食べたけど、やっぱり「シウマイ弁当」にはかなわないってことに。これって懐かしいからとか、馴染んでるからとかではないんです。

 

純粋に美味しいんです。No1です。どこにでもありそうなフツーのシュウマイ、その周りに鎮座する魚の照り焼きや唐揚げ、かまぼこ、玉子焼きに筍煮、そしてなぜかアンズ。

 

でも、何よりも美味しいのが、ごはんなんだよねー。ゴマがかかっていて、硬い梅干しがポツンと乗ってるだけ。なぜだか冷めても美味しい。

 

特別なおかずがあるわけではない、シウマイが特別に旨いわけでもない、バランス、この弁当全体が一体となって一つのゴールを実現している芸術品、それがシウマイ弁当だと思います。

 

これは、日本の企業やスポーツチームなど、すべての組織が目指すべき姿なんではないかと思うわけです(大げさ)。

 

そんな「シウマイ弁当」の崎陽軒の業績が大変厳しいらしい。もちろん崎陽軒だけじゃない、全国各地の駅弁業者が同じ状況なのだろう。

 

駅弁は文化だと思う。外国みたいにサンドイッチ食べられりゃそれで良いって話じゃない。この文化を守るため、皆さん駅弁食べましょう。遠くに行かなくてもいいんです。

 

近くの駅に行って、駅弁買って、その日の夕食にみんなで食べましょう。たぶんそこには幸せな空気が漂い始めるはず。温かくなったら何処に行こうか、きっとそんな会話が始まるはずです。

 

ビバ崎陽軒、ビバ、シュウマイ弁当、フォルツア駅弁!ホントそう思います。